耳にまとわりつかない

いや、一応ワタクシも物心ついた頃にはウォークマンというものは存在していたんで、ウォークマンもどき→ラジカセ→DAT→CDウォークマン……。とひととおり携帯音楽環境には投資してきたわけですが、iPodには全くノレなかったんですね。なぜか。それはつい数年前にようやく気づいた根源的な嫌悪感に基づくものだったわけで、

まあ、なんのこたあない、「ワタクシは耳になにかが挿さっている状態がキライなのである」ということなんですな。耳に挿さっているのもイヤ、蒸れる感じがするのもイヤ、コードが耳から首にまとわりつくのもイヤ、と。イヤフォン、開放型ヘッドフォン、密閉型ヘッドフォンといろいろ試してはみたものの、気がつくと使わなくなっている原因はコレであったかと。iPod登場時にはこの問題に気づいていたんで、「まあ、どんなに良い物でも耳にそぐわないものは意味がないやね」ということで全くノー関心を貫いてきたわけです。ヘッドフォンというやつはそれでもなかなか物欲を刺激するもので、ちょこちょことUSBヘッドフォンなどを購入していたりもしたのですけどね。
……ところが、ついこの間、某LaOXで「耳掛けタイプ」のヘッドフォンをなんに気無しに試着してみたんです。ATH-EM7だったかな。ぶっとびましたね。耳をほとんど圧迫しないこの装着感。すでにあちこちで紹介されていたんで、存在は知っていたんだけど、いや、存在を知っていたからこそ、「鍛造アルミだかチタンだか知らないけど、アレゲ感演出しただけのヲタクガジェットだろどーせ」とタカをくくって、全くノーチェックだったんですな。逆に。で、度肝を抜かれたワタクシはとなりにあったATH-EM9dも試着。さらに吃驚! さらに圧迫感無し! 加えてこの音のヌケ方! というわけで、仕事もひと段落したうららかな梅雨入り前日のとある日、購入しましたよATH-EM9d。今、手持ちの音源をiTunuesのパーティーシャッフルでかけているんですが、いいです。ビッグビートも管弦楽も歌謡曲もピアノソロも、スピーカーを耳のごくごく近くに置いて再現している感じ。ヒップホップなんかで音圧高めのヤツはちとツラいけど、それはある意味忠実な再現とも言えるわけで。開放型だから、外部の音も(たぶん)入るし、職場でも気兼ねなく使えそう。今年一番のいい買い物の予感。

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