# こんな話のために新カテゴリか。と早くもローテンション
2004年の4月8日頃からイラクで起きていた邦人人質事件について、ってやつですけどね。遅ればせながら。
今回の件はニホンジンの多くがいろいろな事を考えさせられ、それこそ旗幟鮮明なることを迫られたと思うんですが、終わってみれば(まだ終わってないけど)鼠一匹、世界の大勢はおろか日本の国策にすらなんの影響もなく終わってしまった茶番劇。あの三人と周囲の愉快な仲間が最初からか途中からか仕組んだ演出に乗ってはみたものの、ここぞとばかりの善意の押しつけに世論はすぐそっぽを向いてネタ切れのマスコミと一緒になって大ブーイング一色。政府はブーイングにおもねる発言を小出しに動かざること山のごとし。これはもはや「三人と愉快な仲間たち」が望んだ結末じゃないよね?
でもねえ、勝ち馬に乗るようにきっちり主張しときますけど、「外野はウロチョロすんな!」と政府が言いやすーい状態は私も、そしておそらくは多くのニホンジンも望んでいなかったんですよ。サイバラのダンナみたいなちょっとギリギリな人間が、ヒューマニズムとか功名心とか、そういううすっぺらくてへなちょこな何かとは無縁のガッツでネタを掴んでくるヒトはいつも一定の割合で世の中に存在していて、そういう人たちのための非常通路があったわけなんだけど、よりによってその場所使って大騒ぎやらかしてあげくのはてに立ち入り禁止。
とにかく、愉快な仲間の方々はもう少し政治力とかプレゼン能力とか、そういうものを身につけてから行動するようにしてください。ホントに。もし言論統制の世の中が来て、弾圧されたあなた方が私の家に逃げ込んで来ても、今の状態じゃかくまう気にもなれないよホント。
事件直後、情報が錯綜する中「自衛隊は一時的にでも撤退すべき。『いざとなったら国民を守る日本』であってほしいし、自分が税金はらってもいいなあ、と思える国家であってほしい」と主張した友人に対し、私は「じゃ、デルタフォースかレンジャー部隊がやつらのアジト急襲してゲリラ皆殺し、三人のうち二人は無事救出、みたいな展開でも『国民を守る日本』でないかい?」と問い返したものの私もスッキリせず「……」な感じだったわけですが、要は自衛隊のハナシと国民が危機的状態である、ということを混ぜるな危険!というハナシだったかな、と。それこそ、「安全な日本でのうのうと暮らしている人間」の言う事じゃないですか? 人質問題と自衛隊問題の混在って。
まあ、ここにアーカイヴされるであろう4/23の日記がわりと私の妄言のベースになっているんで、ご参考まで。