中国武術の武器術では、「槍」がもっとも大事、だと思っていた時期が俺にもありました。。テンプレ通りの書き出しで恐縮ですが、「槍は百兵の王」の言葉を引くまでもなく、槍は中国拳法において特別の地位を与えられています。
あまり複雑なことを考えるのが得意でない私は、「武器は素手の延長」という、これまた中国武術界ではよ〜く耳にする言葉も、現代において「長い棒」はある種の「トレーニング補助器具」くらいの文脈で考えればいいや、と、これまた浅い理解で練習に励んでおりました。
そして、上記の言葉から、「長い武器=有利」「短い武器=不利」という結論を引き出し、「現代においては、ナイフによる事故、事件が最も多いと思うけど、ちょっと長い棒(理論的には、平均的なサバイバルナイフのサイズである、だいたい30cmよりも長いもの)でもあれば、十分に防御できるんじゃないの?」と思っていました。
しかし、先日、葛西眞彦氏の考案した「斬撃道」の「お試し」的な実験セミナーに参加して、棒(1メートルちょいくらいかな)対ナイフ、という想定練習をしたところ、こちらが棒を持っているにもかかわらず、突進してくるナイフをまるで避けることができない、という現実に直面して、考え方を変えなければ、と思いはじめています。