会社ではDTP業務をInDesign中心でやっているんだが、このソフト、やたらめったら調整できるのはいいんだけど凝った設定しすぎてドツボにはまることもしばしば。というわけで、タグレベルでコントロールできないものか、と会社に要請されたんですな。とこれは一年以上前の話。
で、その時の回答はMacPerlのフィルタをいくつかのパターン用意する、というものだったんだけど、MacPerl自体がかなりアレな作りなのと、InDesignのタグの扱いが異常にセンシティヴ(ちょっとしたタグの閉じミスや未定義スタイルがあるだけで、ほぼ百発百中で落ちる)だったこともあって私が用意したテキスト整形・タグ付けフィルタは次第に使われなくなり、「まあ自動組版の夢と現実ってこんなものだよね」と思っていたんです。
時は流れて、今、とある版元の出版目録を作っているんですが、これは書誌のDBからInDesignのタグ付きで書き出し……みたいなことを本格的にやってみたんですね。ところがどうもうまく流れに載せられず、結局人間が目で校正したテキストを後送、みたいな部分がでてきちゃったんです。そうすると、DBからの部分はタグつけ一発なのにここだけ手でいじっていかないといけない。これは腹立たしいわけです。かといってDBまで戻るのもシャクだし……。タグの構造を眺めていて、「この程度だったら正規表現一発で終わるねえ」と思うや否やInDesignからタグ付きでテキスト書き出し→正規表現の検索置換一発→再読み込み。おお、うまくいくぢゃん。結局、3回ばかり書き出し、読み込みを繰り返して500カ所にわたる文字スタイルの適用はわずか数分で完了したのでした。一回ごとに結果が目で見えるので、MacPerlでやるよりもストレス少ないし、今後はこの工程を頻繁に使いそうな予感。
今思い返すだに不思議なのは、なんであのときMacPerlを選択したんだろう……。ということです。当時もmiもJeditもあったし、どちらも正規表現の検索置換できるって知っていたのに。。たぶん、未来社の本とか読んでいて、「この膨大なテキスト整形ルール群をSed以外でなんとかしたいなあ」という方向にアタマが行ってしまったいたんでしょうなあ。